テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』の1コーナーである「スミスの本棚」。
このコーナーは、さまざまな分野で活躍する"読書人"が、お薦めの本を紹介するというものだが、6月4日に放送された回では、"読書人"として、当時『アウトレイジ』の公開を控えた北野武が『アラマタ大事典/荒俣宏』を紹介。博識について語る様子を書き起こしてみる。


453219461Xテレビ東京: 
ワールドビジネスサテライト
毎週月曜日~木曜日  23:00~23:58 
毎週金曜日(拡大版) 22:54~23:58
写真: flicker boltron-

北野武の授業

東京藝術大学大学院映像研究科教授という肩書きも持つ北野武の授業とは?
「映画監督ってみんな結構博学でしょ。知らないと撮れないから。俺の授業なんてレストラン連れてって、一緒にメシ食うとかそういう授業だよ。 ボーイさんがどう動くかとか。高級レストラン行ったことない人が、そのセットで高級レストラン作るとして、ボーイさんがどう動くか全然わからないでしょ?」

北野武と本

「本屋行くよ。たいてい東京駅の丸善。3階の奥に数学と量子力学と物理学の本のコーナーがあって、 そこに行っちゃ毎回失敗すんだけど、量子力学の本を買って、アインシュタインとか買ってきちゃ、途中で挫折すんの。「わかんねぇ」って。」
── 本を読む時間はあるんですか?
結局ほらヨーロッパ行く時に12、3時間か。買ってくの。だけどほとんど読んでないんだよね。ただ安心のためにバックの中に入ってて。ただひたすら酒飲んでるだけなんだけど、でも本がないと不安になんだよね。

北野武が勧める本

意外にもおすすめの本は『アラマタ大事典』という子供向けに制作された本だった
荒俣宏さんて好きなのね。この人博学だから。これに書いてあることと同じことを自分がどれだけ知ってるかっていう勝負でもある。ナスカの地上絵… イヤそうじゃないっていうかさ。アレは儀式のためだって言うけど、俺はこう思うとか。自分の知識と照らし合わせて、そういうのも「面白いな」って思う。

北野武と知識

北野武にとって知識や情報とは?
雑学だからね。ヘタすっと別に必要ないのかもわからないけど、意外に話がうまい人っていろんな知識ある、面白い人って。相手のこと考えりゃ、もっといろんな知識があって、相手のレベルに合わせて会話が出来る人が、一番神経使ったいい人だとは思うけどね。

北野武の余生

60歳を超える現在も第一線で活躍している北野武の余生について
俺ねぇ、余生を楽に暮らすバカってのいるんだけどね、あれは馬鹿だと思うの。だって動かないってことは死んでることだからね。まぁ原子あらゆるものは波動である。っていうような物理学があって、振動してないものは死んだと同じこと。だからジジイになっても、なんかこう世間に役に立つことじゃなくてもね、世間の害になることでもやっていたいっていう、 日本一悪いジジイでもいいかなって思う。


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